29 Oct 2025 - Ichiro KANO
JDDUG meetup の第13回は、渋谷のビズリーチ様の会場で開催です。 まるで未来に来たような最先端の都会とモダンな雰囲気の会場でした。

今回の発表/LTは計7本です
ビズリーチでは、クラウド利用拡大に伴うセキュリティリスクの複雑化に対応するため、まず脅威モデリングを実施し優先度を明確化しました。その上でセキュリティモデルを指針に、Datadogの各サービスを戦略的に組み合わせてセキュリティ強化を推進しています。具体的には、Datadogの脅威検知をトリガーにWorkflow AutomationでSlack通知やGitHub Issue起票を自動化する仕組みを導入し、従来見えていなかった脅威を迅速に検知できる体制を構築しました。これにより、さらなるActive Defense強化の基盤を整えています。
本発表では「セキュリティ戦略をどう実務に落とし込むか」という観点で非常に参考になる内容でした。特に、脅威モデリングから自動化までの流れを一気通貫で示している点が、他のセッションにはない強みですね。

株式会社ビズリーチ / 倉橋 和幹
Datadogでは、サービス運用に不可欠な障害対応をIncident Management機能を中心に、Monitor・On-Call・Case・Notebookなどを連携させて一連のフローとして完結できます。インシデント起票から対応、外部ツール連携、分析までをDatadog内で統合的に実現し、効率的なインシデント対応を可能にしています。
本発表では「Datadogを使えば障害対応をワンストップで回せる」という実践的なデモが中心で、運用現場に直結する内容でした。

株式会社AbemaTV - SRE / tetsuya28 @_tetsuya28
株式会社Goalsでは、GitHub Actions上で発生するFlaky Test(不安定なテスト)への対応を目的に、Datadog CI Visibilityを導入しました。セットアップは想定より簡単で、リポジトリ単位でスモールスタートが可能。現在はCI VisibilityとLog Explorerを組み合わせてクエリを作成し、定期的にテスト結果を確認しています。今後はTest OptimizationやDevinとの連携による自動修正にも取り組む予定です。

株式会社Goals / 今村 光希 @imamura_ko_0314
Datadogの従来の認可は機能単位(APMのRead/Writeなど)での制御に限られていましたが、特定プロダクトの情報を特定チームだけに閲覧させたいという要件には対応できませんでした。そこで登場したのが現在PreviewのData Access Control機能です。本LTでは、この機能を実際に利用し、チームごとの権限制御を実現できた事例が紹介されました。
本LTは「Datadogの認可管理をより柔軟にしたい人」に直球で刺さる内容でした。

ウォンテッドリー株式会社 / 川井 颯人 Fohte(ふぉーて) @fohte
Datadogの料金はPlan & Usageで確認できますがリアルタイムではなく、急激なコスト増に気づけない課題がありました。そこで推定使用量メトリクス(datadog.estimated_usage)を用いてグラフ化・監視し、急上昇時にはアラート通知する仕組みを導入。結果、課金増加要因を即座に把握できるようになりました。
このLTは「監視対象はシステムだけでなくコストも」という新しい視点を提示していました。

CTCシステムマネジメント株式会社 / 目 広威(さっか ひろい)Haktak @Haktak1192
Bits AIが利用可能になり、30日間の試用を通じて生成AIベースのインシデント管理・トラブルシューティング支援を体験。モニタリングから初期調査、仮説立案、調査結果レポートまでを自動化的にサポートする様子が紹介されました。
このLTは「AIがSRE業務をどう変えるか」を体感できる入門編でした。

Voicy / Kaoru Oda
ローカルLLM環境を使った生成AIアプリ開発をLangFlowやLangChainで試み、クラウド課金なし・データ秘匿性確保を実現。ただしCPU4vCPU/メモリ4GBの制約がボトルネックとなり、応答性能や安定性を把握するためのモニタリングが必須であることが強調されました。
このLTは「ローカルLLMを動かすなら、まずモニタリングから」という実践的な教訓が得られる内容でした。

FunnyGeek / 鹿野 市郎 @1_Kano2
今回の発表は、実践的な知見と新しい挑戦が次々に共有される活気ある雰囲気に包まれていました。参加いただいた聴講者の皆さまと運営の皆さまによる素晴らしいイベントとして成功できたこと感謝いたします。
申込数: 会場 29名 オンライン 51名 / 申込総数 80名
懇親会では 株式会社ビズリーチ 様に軽食をご提供いただきました。ありがとうございました!
